男性が女性シンガーの歌うキーを変えずに歌には、いつもと同じ歌い方だと音が届かない。でも、女性シンガーの歌うキーを変えずに歌うことができる男性がいる。それはなぜなのか?
もとの声が高いか低いかということも関係があるがそれだけが理由ではないのです。もとの声が高いからではなく、高い声の出し方を知っているから歌うことができます。
O裏声と地声の違いとその種類
地声というのは、普段話しているときの声になります。裏声と地声の違いは声帯の振動の仕方にあります。「地声」の場合は、声帯の前後の緊張が比較的に弱く、振動のしかたは声帯全体がうねるような波動運動しています。「裏声」の場合は、声帯が前後に強く張られ、振動のしかたは左右声帯の接する一部分だけの振動に限られて、水平方向の開閉運動が中心になる。
裏声の種類
①音楽に適さないネガティブな裏声
②クラシックなどに適している丸みを帯びた裏声
③ポップスなどに適している芯のある裏声
④きわめて地声に近い裏声(ミックスボイス)
男性が女性シンガーの歌を①から④でキーを変えずに歌ったらどのようになるか。
①音楽に適さないネガティブな裏声
この声は、根本的に歌に適していない。音声としても弱いし、音程を保つことが不可能。
②クラシックに適している芯のある裏声
ちょっと弱い感じの拍子抜けした声。声量は出ているがかたい質感が出しにくい声。
③ポップスなどに適している芯のある声
①、②より声に芯は出てくるが鋭いという質感ではない。音程を保ちながらやわらかく声を出したいとき向き。
④きわめて地声に近い裏声(ミックスボイス)
強く鋭いハイトーンボイスな声が出る。地声でも裏声でもない声。女性シンガーの歌のキーを変えずにオリジナルの質感に近づけて、弱くならない声でうまく歌いたいなら、この声を手に入れたい。